2)街さまざま(神奈川県田浦駅周辺)

 横須賀線田浦駅周辺です。

逗子や鎌倉駅にはさまれた地味な駅なのですが、それだけにちょっと忘れ去られたような魅力があります。

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明治37年開業と言いますから、そのころのものでしょうか? プラットフォームのすぐそば、レンガ造りのトンネルがいい味を醸しています。

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近づくとこんな感じ。ちょっと見、そうは見えないのですが、94メートルの長さがあります。

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すっかり赤さびたこれは何でしょう?端子板か電気系統のパーツででもあるのでしょうか?

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長い年月の天井の雨だれと水の浸み出しの跡です。

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フォームの 木造の屋根の木組もモダンで美しいものです。柱もすべて木製で、ここに住んで、この駅舎を利用してみたい気がします。

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改札を出てすぐの駅構内です。ローカルで昔懐かしい雰囲気です。

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駅前の広場です。もちろん逗子や長浦・追浜方面へのバスの便もありますし、タクシーも客待ちをしています。

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これは南口駅前すぐの住宅街での光景です。プロパン会社の車が止まって係員が作業をしています。台車にはエンジンがあり、それを作動させたようです。崖の上には複数の住宅が見えています。なんなのでしょう?

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慎重に石段を上がり始めました。そうです。動力でガスボンベを上げているのです。

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上の住宅まではかなりあります。一軒々大変な手間と作業です。これを見ると、谷戸地帯のここに住むのはためらわれます。坂と階段しかないのです。

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住民も若いうちはいいですが、年をとったら住みきれないでしょう。駅から数百メートル離れると、このような廃屋がありました。

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まだまだ住めそうなお宅ですが、こちらも同様です。この他にも、坂や石段の果てには無人らしき住居も見えました。

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それでも町内会掲示板は、まだまだ現役です。

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駅北口を抜ければ、すぐに海が広がります。海上自衛隊海上保安庁関係の施設の一角にこんな倉庫も残されていました。

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まだまだ使ってほしい雰囲気でしたが、配電盤のふたが開けっぱなしで放置のところをみると廃庫なのでしょう。

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海上保安庁庁舎から見た、対岸の海上自衛隊司令部方向。護衛艦が2種もやっていました。

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山あり谷あり、海ありの起伏の多い街です。急坂や段数の多い石段をものともしない猛者は、住んでみるのも面白いと思います。

意外な発見や楽しみも見いだせるのでは?

 

1)街さまざま(茨城県古河駅周辺)

 IR古河駅は「宇都宮線と言われていますが、東北本線の駅です。

上野駅からの系統と、新宿駅横須賀線に直通する湘南新宿ライン上野駅~東京駅経由で東海道線直通の上野東京ラインなどが停車します。

もう、だいぶ前に駅前開発が行われてしまって、伝統の蔵造りの町並みは失われてしまったのですが、それでも本町を中心にそこここに面影は残っています。

まるで埼玉県川越市小江戸の町並みのような蔵造りの商家で、川越と異なるところは、漆喰の防火だけではなく、大谷石やレンガも使われているのが特徴でしょう。

 白や黒は漆喰、まだらな灰色は大谷石、オレンジ色はレンガです。

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上の商家のひさしの『持ち送り(支え)』です。

拡大すると西洋風のモダンなモチーフになっています。

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一般の個人宅ですが、古いレンガ塀を補修しながら、大切に使っています。

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街角の稲荷神社も蔵造りに囲まれています。

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古くは自転車が街の足だったのでしょうか?

このような自転車屋さんを多く見かけます。

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看板にご注目。

蚊帳(かや)布団(ふとん)とあります。

北野綿店さんは布団屋さんだったのですね

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上州屋履物店(じょうしゅうやはきものてん)さんは現役です。

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商うものは祭りの用具や雪駄(せった=男物の草履)などのようです。

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古河駅周辺には小さな神社も点在していて、「七福神めぐり」ができるようになっています。スタンプも置いてありますから、歩いてみるのもいいでしょう。

こちらは「大黒天」がまつられた社です。

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ごく小さな境内ですが、手水(ちょうず)の支えがなかなかいい彫りです。石が本体の手水鉢とは異なりますので、後から取り替えたものでしょう。

2頭の唐獅子が支えます。

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さらに、本殿の左右の柱を支えるのも同じ石で彫られた唐獅子牡丹です。

石は色から言って砂岩でしょうか? ちょっと特徴的な社でした。

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こちらは市の有形文化財の川魚料理「武蔵屋」さんで、うなぎのかばやきとなまずのてんぷらが美味です。

重厚な棟の止め瓦が特徴的です。

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こちらは昔ながらのトイレです。便座はもちろん現代の物ですが、扉の建具になんとも言えない風情があります。

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これは古河の町並みのごく一部です。

歩いてみれば人それぞれに、新しい発見や懐かしい風景を見つけ出すことができるでしょう。

ただ、時として前に進めないほど強い風の吹く街なので、その点はご用心を。

 

 

 

いつまでも、ここにあって欲しい

 昔の『火の見櫓』です。

近代的な東京都ですが、都下(23区以外)の市部には、まだ、こんなに立派なものが残っています。最上部にはサイレンが設置され、中央部には半鐘が見えます。

やぐらの鉄骨組みは全国的に同じようなものが多いですが、よく見るとなかなかにエレガントです。

取り壊されずに、後世にまで残って欲しい風景です。

 (東京都東大和市狭山2丁目)

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黒い羽でひらひら、まるで蝶?

 鉄漿(おはぐろ)とんぼです。

正式名はカワトンボ科のハグロトンボ。写真は♂で、羽は漆黒で胴体は金属光沢に輝きます。♀はいくらか大型ですが、羽は黒っぽい茶色なので区別がつきます。

沼などの水辺や湿った藪などを好んで生息し、飛び方はトンボらしい直線的で素早いものではなく、ひらひらと蝶のように優雅です。

 名前の由来の『鉄漿』は平安貴族が、鉄片を酢につけてできた液体で、歯を黒く染めた風習が有名ですが、江戸期には既婚女性の風俗になりました。生娘(おぼこ)ではないことが一目でわかり、便利?だったかも(笑)。

鉄漿は『カネ』とも読み、「カネつけをする」は、鉄漿で歯を染めることです。

昭島市拝島町5丁目啓明学園内)

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これ、なぁに??

『ふせぎ(防ぎ)』です。

道路を通じて、災いが集落内に入ってこないよう、集落と集落の境に下げます。

道を横断する形で、邪魔にならない高い所が選ばれます。

昔は全国で見られました。

(千葉県勝浦市大楠(おおくす)・総野(すさの)間)

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